医師の仕事現場
ほとんどの医師が病院勤務
医師のもっとも一般的な仕事場は何といっても病院だ。
大学病院に限らず病院で働く医師の多くは「内科」や「外科」など医局に所属し、患者の診療・治療はもとより、病気に対するカンファレンス(検討会)や研究も行っている。
一方、病院勤務以外の医師は、診療所(医院やクリニック)に勤務するか、自ら開業している。
医療施設のうちベッド数が20床未満のものは診療所と呼ばれるが、これには「内科医院」や「小児科・産婦人科医院」のように、一つまたは2〜5程度の診療科で構成されているところが多い。
このほかにも大学医学部や看護学・保健学・薬学などの医育研究機関、癌研究所などの研究機関、企業内の診療所、老人福祉施設や障害者福祉施設などの福祉施設、保健所に登録する個人医師なども、わずかではあるが存在する。
へき地・福祉部門は開かれた門
現代は、医師過剰の時代といわれている。
厚生労働省では、「95年をめどに医師の新規参入を最小限10%削減する必要がある」との報告をまとめ、すでに国立大学において入学定員の削減に着手している。
医師国家試験を受験するためには、必ず大学医学部に入学しなければならない。
医学部定員の減少は、医師をめざす者にとって、一層の狭き門への挑戦を意味している。
ただし、憂えるべき話ばかりではない。
他方では、医師や医療機関が大都市圏に集中した結果、へき地・離島における医療供給量の不足や、高齢化社会に対応した福祉施設の不備・不足が叫ばれてもいるのだ。
厚生労働省も、へき地医療と福祉面で、より実効のあがる医療供給体制への改革などを検討している。
すなわち、超高齢化社会を目前とした日本社会は、真に必要としている医療体制において欧米には遠く及ばないのが実態であり、
どんな政治・経済状況を迎えようとも医療・福祉システムの充実は最優先の国民的課題となるはずである。
そのメーンキャストである医師の役割は高まりこそすれ低くなることはありえない。
医療・福祉の世界で働いていこうという者にとって、医師への道はまだまだ開かれた世界であるといえるのだ。
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